報道関係各位 平成8年3月14日 日本電気株式会社
NECはこのたび、GSM方式のデジタル携帯電話を製品化し、欧州市場においては「G8シリーズ」(※注:製品名は地域・国によって異なります)の名称で本年4月から販売を開始いたします。
NECとしては新製品を、イギリス、スペイン、イタリアで4月より発売し、その後1996年度(平成8年度)上期中にドイツ、フランス、北欧等の欧州地域において発売する予定であります。また1996年度上期中にはマレーシア、香港、中国、オーストラリア他のアジア・中近東地域に向けても、順次販売展開していく予定であります。NECのGSM携帯電話の販売目標としては、初年度で年間100万台を計画しております。
NECは、当社の英国における生産法人「NECテクノロジーズ(UK)社」(社長:松尾良雄、所在地:英国シュロップシャー州)内に携帯電話関連の開発部門を設立し、100人以上の開発要員を投入して、現地主導でGSM携帯電話の開発を進めて参りましたが、このほど開発が完了したものであります。本機種は、同社のテルフォード工場において生産する予定であります。同工場は、これまで当社の海外向けアナログ携帯電話「P100」、「P7」等を生産しており、月産約5万台の生産能力を有しておりましたが、GSM携帯電話の生産のため、生産能力を拡大しており、1996年度は月産10万台体制になる見込みであります。
1995年の全世界における携帯電話市場規模は、加入者ベースで約5割増、累計加入者数は9500万前後といわれております。なかでも1992年頃からサービスが開始され欧州及びアジア地域で急速に普及しているGSM方式は、累計加入者数が1300万を超えており、年間の加入者の約4分の1をしめております。
NECは、1980年代より、全世界の方式に対応し携帯電話を販売してまいりましたが、GSM携帯電話の投入により、1996年度の生産規模は前年度から大幅に拡大し、全世界で600万台レベルに達する見込みであります。NECとしては、これまで培った技術力および販売力をもってGSM市場にも積極的に取り組んでいく所存であり、GSM携帯電話で10%以上のシェアを確保していくことを目標にしております。
なおNECは新製品を、3月14日から20までドイツのハノーバーで開催される欧州最大の展示会「CeBIT(セビット)96」に出展する予定であります。
新製品の主な機能、仕様については、別紙をご参照ください。
以 上